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「今日、あたし・・言われた通りにしてきたのよ・・」
私の心臓はドキリと鳴った。

「嘘じゃないのよ・・」

助手席に座った静江さんは
短めのスカートはいた足を少し開いた。

私は恐る恐る静江さんの膝頭あたりに手を置いた。
静江さんのそこが小刻み震えているのが分かる。

スカートの裾をめくり、
私が中へ手を入れていくと、
静江さんの太ももが少しづつ開いていく。

太ももの内側に指を這わせながらゆっくりと手を奥に進めた。
やがて指先に陰毛の感触が触れる・・・。
どうやら静江さんは本当に約束を守ってくれたようだ。

陰毛を掻き分け、静江さんの花びらを探る。
ヌルっとした熱い肉ヒダが指先に触れる。
静江さんの体が一瞬ビクンと反応し太ももを閉じる。

しかし、挟まれた手を私が抜こうとすると
静江さんは再び足をゆっくりと開いた。
そして小さな声で呟いた、

「自由にして・・いいのよ・・」

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静江さんと私が知り合ったのは
「小説の書き方」と言うカルチャースクールの講座での事だった。
人気の講座らしく受講希望者が多数いる講座だった。
座る席が指定されており、
私と静江さんとは、たまたま隣り合わせになった。

始めこそお互い何も話さなかったが、
講座の中で「隣の人の特徴」を文章にしてみましょう。
と言う課題があり。その時から話す様になった。

「あら・・そんなに若く見えたかしら」
私が静江さんを同世代の五十代前半と言うと
彼女は嬉しそう笑った。

後で静江さんの実年齢を知ったが、
もうすぐ還暦だと言う。

しかし、私を見て微笑む静江さんの瞳は、
濡れていてどこか性的なものを感じさせた。
フッとした瞬間に目が合うと
少しムラッっとした感覚に襲われた。

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スレンダーな体、女性してはやや高い身長、
栗毛色に染めた髪の毛を「夜会」という
今風にまとめた髪型の静江さんは、
その大きな瞳が魅力的な、
私のタイプの女性だった。

ところで話は少し前に戻るが、
私がこの講座を受けようと思ったのは、
純然たる趣味で書いている「官能小説」に少しでも
役立つのでないかと思ったからだ。

才能も技量も無く、プロを目指していると言う訳でも
無いのだが、まあ、ネットなどに小説を上げると、
時々、読者からの反応があり、それが嬉しくて
少しでも上手くなろうと参加したのだ。

勿論、「官能小説を書くのが目的だ」とは
講師他、誰にも言っていない。

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一方、静江さんは元々文学少女だったとの事だ。
古今の名作は勿論、最近流行のミステリーや時代小説まで
幅広く読むそうだ。

講義が終わると、たまたま帰る方向がいっしょだった私達は
最寄駅までぶらぶらと話ながら帰る事が多かった。

「女の平均寿命って今85か6よね・・」
「まだまだ先は長いっのねって思うと、何かしなきゃと思って」

静江さんは5年程前にご主人を亡くされているそうで、
やっと最近自分の事を考える事が出来る様になったそうだ。

「小説を書くことで・・新しい自分を発見しようと思ってね」
「ちょっとキザかしら」
そう言ってフフっと微笑んだ。

私はあまりにも自分とは参加の動機が異なるので
内心苦笑してしまったがフッとある考えが頭をよぎった。

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官能小説を書いたらどうだろうか・・・。

突飛な考えかもしれないが「新しい自分」と言う意味では、
女性にとって官能小説は新しい分野になるのではないか?
とそう単純に思ってしまったからだ。

でもそんな話はしない方がいいだろう・・、
私はすぐに自分の考えを打ち消した。
そう言った類の話を女性にするのはタブーだろうし、

まあ、せいぜい変態だと思われて
せっかく親しく話せる様になったのに
敬遠されるだけだろうから・・とそう考えたのだ。

しかし、この時はそう思ったが、
静江さんと官能小説の事を話題にするきっかけは
意外に簡単に訪れた。

それは、講座で「恋愛小説の考察」
と言う課題があった時のことだ。

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勿論、講座での課題はプラトニックな恋愛小説を
題材としてその登場人物の心理を考察せよ
というものだったが、講師がたまたま冗談めかして、
「官能小説なんかにも参考になるものがありますよ」
などと言った事がきっかけだった。

この日、静江さんと駅で帰りの電車を待っている時、
私は講義の事を話題にしながらこんな事を言ってみた。

「恋愛小説なんて僕には今一つ分からないなぁ
官能小説ならともかく・・」

言った後、すぐにしまったと思ったが、
意外にも静江さんは少しフフっと笑うと、
こんな風に応じた。

「橋本さん(※私の名字)も官能小説なんて読むの?」
私は「ええ・・まあっ・・僕もその・・一応男ですから・・」
などとドギマギしながら応えた。

静江さんはその後も微笑んでいるだけで
特に何も言わなかった。

しかし、ホームに静江さんの乗る電車が滑り込んでくると
乗る寸前にポツリと小声でこんな事言った。

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「あたしも読んでみようかなぁ・・・官能小説」

私は驚いて静江さんを見たが、
静江さんは既に電車に乗り込んで微笑みながら手を振っていた。
ドアが閉る。私は二の句が継げずにただ電車を見送った。

次の講座の日、私は少々ドキドキしながら
静江さんと顔を合わせた。

静江さんはいつもと変わリない様子で私に笑顔を向けた。
ごく普通に会話し講義を受け、この日も二人で駅まで歩いた。

しかし、ホームで静江さんの乗る電車の到着を待っていると
少し思い詰めた表情で静江さんはこんな事を言った。

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「あたしもね・・読んじゃったのよ、官能小説」
濡れた様に輝く大きな静江さんの瞳が私をジッと見つめた。

互いの視線が絡み合い、
何秒かの間私達は人目もはばからず
ホームで見つめ合ってしまった。


「そうですか・・」
私はポツリと言った。

そして、今しかない・・そう思い。
思い切って実は自分は官能小説を書いている
と言う事を告白した。

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読書家の静江さんから見ると、
小説とも呼べないモノだろうが。

静江さんは少し驚いた表情をみせ、
「・・そうなの」と言った。
私は慌てた様に静江さんのメアドを聞き、
「読んでみませんか」問いかけてみた。

静江さんは無言で電車に乗り込むと、
振り返りふたたび私をジッと見た。

「メールして・・」
潤んだ瞳がより一層潤んで見えた。

カルチャー講座で出会った塾女2へつづく

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